1999.9.13

メッセージありがとうございます


  1998.11.14

  こんばんわ、初めてお便りします。  実は今困っていることがあります。
 一週間前冷蔵庫から3日前に買ったレタスを取り出して洗おうとしたところ青虫のようなものが。見るとひからびかけていたもののまだ口がパクパク動いてました。このままゴミ箱に捨てるのは可哀想だし、もしかしたら生き運があるのかもしれないと思い育ててみようと決心。(主人は呆れ返っています) 15センチ四方のプラスティックケースにレタスを数枚入れて小枝を2本入れ様子を見ています。

  冷蔵庫に入れていたレタスから見つかった瀕死の「青虫クン」。 普通なら「ぎゃ!」って言って、ごみ箱にポイ! で終わってしまうところですが、この方は、この虫を育てて見ようと決心なさいました。私は、ちょっと困ってしまいました。なぜなら、日本にはレタスを食べる蝶はいません。蝶以外には、あまり自信のない私、さて、どうなるのでしょうか?

       
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  1998.10.8

  拝啓 突然のメールの無礼をお許しください。 私は気になることが有るとどうしても追求してみたくなる性分です。 貴殿の虫に対する深い愛情と観察眼の鋭さに期待して質問が有ります。時間が許 しましたらご返事いただけると幸いです。
 先日TVを見ていたら、最新の映画予告で"ANTS"が紹介されていました。 大変なヒット作らしいです。荒筋は、働き蟻が女王蟻に恋をして、反対にあい、あらゆる障害を乗り越え てゆく様を描いたものです。 シロアリでは無く、蟻として描かれているので私は混乱をきたしております。働き蟻は確か、働き蜂も同様に産卵機能を持たないメスであると学習した記憶 が有ります。この映画は成り立たないように思うのですが如何でしょうか。
 また、これら昆虫の寿命が分かりません。図書館で昆虫の一生の項目をしらべま すと、卵から成虫になるまでしか描かれて無くて、成虫になってから死ぬまでが 欠落しているのです。まるで成虫には存在権が無いような扱いです。かろうじて、蜜蜂の働き蜂の寿命が40日くらいでは無いかと推察できる文章に出会いました。蟻については何も分かりません。 実は、私はイソップ物語の蟻とキリギリスの物語を疑っているのです。ひと夏中歌い皆を楽しませたキリギリスが会った、あの意地悪な蟻は30日目位に、老衰で死んでしまったのではないかと。 とても変な質問でご迷惑でしょうが、もう調べようが有りません。愛好家にお聞き するのが一番だと思いまして。 敬具 (J.Hさん)


  J.H様、はじめまして。ホームページ「雑記蝶」を開いている、阪口と申します。 そして、メールありがとうございます。
 返事が、遅くなって申し訳ありませんでした。 実は、お便りをいただいて、どういう風にお返事をしたらよいのか、随分と迷いまし た。
 で、結局、J.Hさんにとって、満足できる内容でないかもしれませんが、正直に 私の考えを伝えることにしました。回答になっていないかもしれませんが、お許し下 さい。
"ANTS"については、私も予告編を見ました。たしか、小説(原作?)も邦訳されていて、結構売れているようです。(私は読んでませんが)
  確かに、蟻も蜂も同じ仲間で、働き蟻も兵隊蟻も、生殖機能を持たないメスです。 また、寿命についても、よくは知りません。私は、蝶が専門で、蟻については、ほとんど知らないのです。でも、働き蟻は1年 も生きないと思いますが、ちゃんと調べた人がいないのではないでしょうか。実際、蟻の成虫の寿命を調べようとしたら、大変です。蛹からでてきた個体に印をつけ、 「老衰」で死ぬまでを観察しないといけません。(「事故死」なら寿命といえませんよね) どこかで読んだ記憶があるのですが、若い成虫は主に巣内で働き、老成する と外に出るらしいのです。だから、余計に個体識別が大変です。蝶のように、時がき たら成虫は死に絶え、また一斉に次の世代が羽化する、といった単純なものではな く、蟻は次々と親になっていきますし、冬も越しますから。だから、成虫の寿命はま だ「わからない」というのが正解のような気がします。虫の世界は、まだまだ誰も知 らないことが、たくさんあります。(だから、研究者は必死になって観察を続けてる のですが)  ところで、(ここからが私の考えですが) 生物学の知識は知識として、エンタテイメントは、それなりに楽しめばいいのではないでしょうか? 元々、昆虫を擬人化 すること自体、科学的でないのですから。生物学だけでなく、時代劇と歴史的事実も違いますし、スペースオペラに宇宙物理学を持ち込むこともないと思いま す。  科学的事実は事実として、徹底的に研究し、一方で、秋の夜長、ファンタジーを楽 しむのも一興かと存じます。  ご意見あれば、またメールください。 それでは。 (阪口)


  上記メールを返送すると同時に、私は以前、蟻と蝶の関係でメール交換したJ.Aさんにメールを出すことにしました。この方は、蟻の専門家ですから、何かヒントをいただけたらと思い、お忙しいのを承知で、助けていただこうと思ったのです。


  J.A様 、ご無沙汰しております。「雑記蝶」の阪口です。
 その後、ご研究は進んでおられますか?  突然で恐れ入りますが、お教え願いたいことがありましてメール差し上げた次第で す。
 実は、私のHPに質問がありまして、蟻の成虫の寿命について教えてほしいという 内容でした。その人なりに図書館等で調べたらしいのですが、よくわからなかったよ うです。動機は(失礼ながら)至って単純で、「イソップ物語の蟻とキリギリス」で、蟻は 冬まで待てずに老衰で死んだのではないか?。。。って考えると、事実を調べないと 気が済まなくなったようで。。。とりあえず、「ファンタジーはファンタジーとして楽しめばいかが」っていう感じ の回答はしておいたのですが、実は私も知りたくなりまして(スミマセン)。
 蝶の場合は、季節が来ると死に絶え、次の世代まで時間的な不連続があるのが普通で、寿命 は比較的わかりやすいですが、蟻の場合、世代が重なりますし、個体識別するにも巣 内の観察が難しそうだし、また、たまたま死が確認されても、老衰か、事故死や病死 かの区別も難しいですよね。それでも観察記録はあるのでしょうか?  お忙しい中、恐れ入りますが、もし、ご存じなら、お教えください。(無論、お時間をとっていただくには及びませんので、念のため)  いきなり、変なメールで申し訳ありませんでした。 (阪口)


  早速、回答が届きました。

  阪口様、こちらこそすっかり御無沙汰してしまって、 すいません。
 なかなか、こちらでのシジミチョウ研究は、私自身も思ったように時間がさけないのと、やはりチョウに不慣れなせいもあって、軽い確認をしただけで、停滞しています。 イギリスのMaculineaに関するプロジェクトのほうは、 少なくとも幾つかの化学物質がアリによるチョウ幼虫の持ち帰り行動に関係して いる事が明らかになり、今合成物をつかって生物検定をしてもらっているところ です。
  さて、本題ですが、意外とアリの寿命は一般的には知られていないようですね。 ですが、思ったより長生きなのです。 働きアリは、ふつう数カ月から1年程で死んでしまうようですが、 これは、餌探しに出かけた時に負傷したり捕食者に捕まったり、といった事が主 な原因のようです。そういった危険が無ければ2年程は生きられるそうです。 (種によって違ってはいますけど...) オスは、大体一夏限りです。 交尾期だけ。それを過ぎてうろうろしていると、姉(働きアリ)に殺されてしま う事も少なく有りません。
 で、女王アリですが、一般に10年から15年程生きているそうです。 人工的に飼育して(飼育の達人ですね)の結果ですから、 野外ではそれより短いのでは無いかと思いますが 「イソップ」で、中には冬を待てずに老衰や怪我で死んでいくものも有るでしょ うが、母親(女王アリ)はいたって元気だったはずですから、若いアリもたくさんいて、けっこう活気の有るまま冬を迎えたのでは無いかと思います。冬でも、アリの巣を掘り出してきて暖めてやれば、すぐにもモソモソと動きは じめますから、けっこうたくましいのです。(アリの巣に目印をつけておいて、 冬になるとそこをかなり深くまでほらないといけませんが...)
 また、そぞろ雑記チョウをのぞきに行かせてもらいます... では、また。(J.Aさん)


  J.A様、お忙しいところに、変な質問したにもかかわらず、早速お返事いただきありがとう ございます。(おかげさまで、助かります) 思ったより、アリは長生きのようです ね。(研究者は大変だったろうなと思います) 質問された方に、早速追加の回答を させていただきます。本当にありがとうございました。  
>また、そぞろ雑記チョウをのぞきに行かせてもらいます...
 ありがとうございます。でも、最近、忙しさにかまけ、更新をサボッておりますの で...  今後とも、よろしくお願いいたします。 (阪口)


  もう一度、J.Hさんにメールを差し上げました。

  J.H様、「雑記蝶」の阪口です。再びメールいたします。
 あなた様から、質問いただいて、先のように回答いたしましたが、別途、蟻の専門 家にも問い合わせをしておりましたところ、下記のようなメールをいただきましたので、ご紹介しておきます。この方は、プロの研究者なので、この内容は信頼されてよ いかと思います。
 アリの寿命は一般的には知られていないようですが、思ったより長生きなのです。働きアリは、・・・・・・
(以下内容は上述のとおり)
 
...という内容です。ご参考になれば幸いです。(阪口)


  残念ながら、これについてJ.Hさんからのお返事はありませんでした。私の言い方が説教ぽかったのかな? と、少し反省しています。でも、私自身も、いろいろと蟻についてお教えをいただき、結構ためになりました。J.Aさんには、あらためてお礼申し上げます。(阪口)



  1998.9.15

  はじめまして。 私も泉北ニュータウンに住んでおり、鉢ヶ峯へもたまに蝶を見にいきますが、 こんなに熱心にやられている人がいたのに驚いています。蝶を見はじめて間もないですので、とても勉強になりました。 堺市の蝶のリストをあげられていますが、ウスイロコノマチョウは今年7月19日に鉢ヶ峯で確認しています。また、ホシミスジも5月30日に見 ました。(堺市 J.Mさん)


  J.M様、はじめまして。「雑記蝶」の阪口と申します。 メールありがとうございます。
>私も泉北ニュータウンに住んでおり、鉢ヶ峯へもたまに蝶を見にいきますが、
 そうなのですか。私も泉北ニュータウン内に住んでいますので、どこかで、お目にかかっているか もしれませんね。 私はまだ、市内ではウスイロコノマチョウを見たことがありません。貴重な情報、ありがとうございます。また、ホシミスジは最近になって随分あちこちで見られるようになってきました。 どうも最近進入してきた感じがするのです。食草のひとつであるユキヤナギは、あちこちの公園などで見られますので、幼虫などがそれに、ついていたのではないかと思っている のですが...。我が家の近くでも飛んでいるのを見ました。それから、ムラサキツバメの記録もたくさん出てきました。シリブカガシを注意し てください。これから増えてくると思いますよ。今後ともよろしくお願いします。(阪口)
 



  1998.9.5

  ども、はじめまして。nanairoといいます。 HP拝見しましたっす。 いやーまさに蝶だらけですね。 じつは、私がこのHPに来た理由は今日・・・昨日か、 見た「謎の飛行物体」(笑)の正体が解れば・・と思ってのことなのです。 しかーし、情報が多すぎて解らないのです。。。 第一、アレが「蝶」という確信もないもので、なんといってよいやら。 で、アレとは。
 発見場所
    石川県七尾市・・・・・自宅庭。田舎の住宅街。
      近くの会社には夏になるとクワガタ等が飛来する(笑)
      大きさは6センチ程度。
 色は黒をベースに橙色がぼつぼつと・・・・・あー曖昧な表現!
 特色。。。
    ホバリングをする・・・・・・蝶でホバリングするのが居るのか?
      もしかして蜂鳥とかいうやつかと思ったりして・・・でも、資料がないのでなんともいえない・・・・
    胴が太い・・・・・・・・・・我のように胴体が太かったっす。
    羽が短い・・・・・・・・・・胴体と似たような長さに見えた。  
    口が蝶そのもの・・・・・・・あのストローの口でした。黒色。  
    花の蜜を吸う・・・・・・・・庭の花で食事してました  
    触手?・・・・・・・・・・・頭から二本。びろんと触手らしきものが・・・・・
とまあ、こんな曖昧な情報でなんですが、もし、正体をご存じでしたら ご一報ください。解らなかったり、面倒でしたら無視してもいいです(笑) 変なメールですみません。では、失礼します〜
石川県 nanairoさん)


  nanairoさま はじめまして。「雑記蝶」HPの阪口と申します。 メールありがとうございました。

>いやーまさに蝶だらけですね。
 はい、「蝶の棲むHP」(拙HPのサブタイトル)ですから...(^_^)

>じつは、・・・「謎の飛行物体」(笑)の正体が解れば・・と思ってのことなので す。
 なかなか、詳しく観察されていますね。これだけ情報あればおそらく...って位の確率でわかります。 正体は、蛾だと思います。添付した画像1(右上の写真)をご覧になって下さい。(色はともかくとして)こういう感じではな かったですか? もし、こんな感じなら、スズメガの中の「ホウジャク」というグループの1種です。残念ながら、私の専門は蝶なので、蛾の方は種名まではわかりません。

  ホウジャクの仲間は、画像2(右下の写真)のような感じで、たくさんの種類がいます。最初、蛹から出たときは、写真、左の標本のように、ちゃんと翅に粉(鱗粉といいます)があって、模様がついているので すが、すぐにとれて、中、右の標本のように、透明な翅になります。しかも胴体が黒色に黄色い斑紋というのが多いです。 なぜなら、この蛾は蜂に擬態しているのです。すなわち、蜂のように振る舞って、鳥 などの外敵から身を守っています。だからスズメバチなどのように胴体は黒と黄色の 縞々といった感じのものが多いのです。 で、この蛾は昼行性で、花の蜜を吸いに来ます。ホバリングも得意です。蜂と違っ て、アンテナ(触手に見えましたか)は、大きく、蛾のアンテナそのものです。

 ちなみに、ハチドリは日本にはいません。中南米の鳥です。羽は透明ではなく、ちゃ んとした鳥の羽です。それに頭からアンテナは出ていません。しかし大きさとか胴体 のかたち、ホバリングの様子はちょっと似てなくもないですが。(日本には、いないのですが、なぜか生きた蝶を放している温室〜拙HP「蝶の博物館」参照〜では、ハチドリも飼っているところがありますので、日本でも生きたものを見ることはできます) さて、いかがでしょうか? (阪口)

  注) 画像2の写真は、「標準原色図鑑全集1 蝶・蛾」(保育社1966)から複写したものです


  1998.9.6

  ども。返事ありがとうございます〜 お手数掛けますっ で ズバリ正解っっっ!!!!ホウジャク」に間違いありません! 画像を見て「あぁ〜〜〜っっっ!!!これやー」 といった感じ(笑) 色の方は違ってますが、こいつに 間違いなし。
 そっかー日本には
ハチドリいないのねん・・・ 御礼に何か差し上げたいけど、俺は妙な画像しかもってないからなぁ・・ はははっ そーだ。年内にHPアップするので(中身は未定ー)リンクしましょー 断られたりして(笑) というわけで ほんとに、ありがとうございました〜! しかし、蛾もホバリングするのか。物知りになってしまったっははっ 石川県 nanairoさん)


  nanairo さま、こんばんは。「雑記蝶」の阪口です。
>ズバリ正解っっっ!!!!  「ホウジャク」に間違いありません!
 そうですか。よかった。(ちょっと自信もあったのですが...)
>ほんとに、ありがとうございました〜!
どういたしまして。ただ、言い忘れましたが、あの画像(画像2)は、図鑑からの無断借用ですので、他には開示しないで下さいな。
>しかし、蛾もホバリングするのか。物知りになってしまったっははっ
蛾もトンボも蜂もハエも、昆虫にはホバリングできるものが、たくさんいます。 お礼はともかく、HPの立ち上げは楽しみにしています。 その折りには、また、連絡くださいね。 それでは。(阪口)


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