いっしょにいようね。
後編
作 LynX
「まったくも〜、退屈ねえ。」
夕食の後、アタシはスキーにも行かず、かと言って部屋にも戻れず、
ホテルのショッピングゾーンをぶらついていた。
「いつまでもこうしてるわけにもいかないし・・・戻るか。」
アタシは部屋に向かって歩き出した。
シンジ・・・大丈夫かな・・・何であんなこと言ったのかな・・・?
ロビーを通りかかると何だか騒がしい。
あれ?あそこにいるの、ミサトじゃない?
アスカ 「ミサト〜、どうしたのよ?」
ミサト 「うるさいわね、今忙しいのよ!」
加持 「おい、葛城・・・。」
ミサト 「何よ・・・ア、アスカ?!」
アスカ 「な、なによ、どうしたのよ?」
ミサト 「ア、アスカ、いったいどこにいたのよ?」
アスカ 「どこにって・・・ショッピングを・・・。」
ミサト 「・・・(呆然)。」
アスカ 「ちょっと、どうしたのよ?」
加持 「おい、葛城、本当にちゃんと探したのか?」
ミサト 「探したわよ!ちゃんと・・・。」
加持 「まったく・・・。保護者失格だな。」
ミサト 「何よ、アンタこそ・・・。」
加持 「となると、いよいよまずいぞ・・・シンジくん。」
ミサト 「・・・そうね。」
アスカ 「シンジが・・・どうかしたの?」
ミサト 「ちょっち・・・ね・・・。」
加持 「アスカを追って出ていったんだよ・・・外に。」
アスカ 「外・・・って、猛吹雪じゃない!いつ?」
ミサト 「たった今よ・・・。止める間もなく・・・。」
アスカ 「いったい何してるのよ!」
加持 「すまん葛城、アスカを頼む。」
ミサト 「ど、どうするのよ?」
加持 「俺はシンジくんを探しに行ってくる。」
アスカ 「アタシも行くわ。」
加持 「だめだ。アスカはここにいるんだ。」
アスカ 「で、でも・・・。」
加持 「アスカ、待つことも大切だ。俺と、何よりシンジくんを
信じてくれ。シンジくんは必ず連れて帰るから。」
アスカ 「うん・・・。」
加持 「よし、じゃあ行ってくる。」
ミサト 「アスカ、部屋で待ってましょ。」
アスカ 「うん・・・。」
ミサト 「アスカ、シンちゃんはきっと大丈夫よ。」
アスカ 「ミサト・・・。」
ミサト 「ん?」
アスカ 「アタシね・・・シンジと一緒にスキーに来れて
すごくうれしかった・・・。」
ミサト 「うん・・・。」
アスカ 「知ってる?今日はアタシの誕生日なのよ?」
ミサト 「そうだったわね・・・。」
アスカ 「アタシね・・・シンジと一緒にスキーして・・・
シンジと一緒に誕生日を過ごしたかった・・・。」
ミサト 「アスカ・・・。」
アスカ 「でも・・・どうして・・・こうなっちゃったのかな・・・?」
ミサト 「アスカ・・・。」
アスカ 「ただ一緒にいたかっただけなのに・・・。」
ミサト 「アスカ・・・。」
アタシはミサトに抱かれながら涙をこぼした。
ミサト 「アスカ・・・大丈夫よ・・・。」
アスカ 「ミサト・・・。」
RRRRRRRRRR......
部屋の電話が鳴った。
ミサト 「私が出るわ・・・。」
アタシは祈った。すべての想いを込めて。
どうか・・・シンジ・・・無事でいて・・・。
ミサト 「シンジくん、見つかったそうよ。今から
この部屋に来るって。」
・・・・・・
医者 「・・・・・・。」
ミサト 「どうなんでしょうか?」
医者 「・・・。」
ミサト 「先生?」
医者 「あぶないところでした。もう少し遅かったら。」
ミサト 「ということは?」
医者 「注射を打っておきますから、明日には落ち着く
でしょう。今夜は安静にしておいてください。」
ミサト 「あ、ありがとうございました。」
ミサト 「アスカ、どうする?私たちの部屋で寝る?」
アスカ 「ううん。ここにいるわ。」
ミサト 「アスカ、看病なら私が・・・。」
加持 「葛城。」
ミサト 「・・・わかったわ。アスカ、無理しちゃダメよ。」
アスカ 「うん。」
・・・・・・
アタシはベッドのそばにイスを持ってきてそこに座った。
シンジの顔を見る。眠っている。
「アタシのために無理しちゃって・・・。」
アタシはシンジの手を取り、両手で包んだ。
あったかい・・・。シンジ・・・。
朝までずっとこうしててあげるね・・・。
「う・・・ん・・・?」
気がつくとベッドに寝ていた。外が明るい。
左手に何か感触がある。アスカだ。
アスカ・・・大丈夫だったんだ・・・。
アスカ 「・・・ん?」
シンジ 「おはよう、アスカ。」
アスカ 「あ・・・シンジ・・・気がついたの?」
シンジ 「うん。アスカも大丈夫だったみたいだね・・・。」
アスカ 「それは・・・その・・・ごめんなさい・・・。」
シンジ 「どうしたの・・・?」
アスカ 「アタシ・・・アタシ・・・。」
シンジ 「いいよ、アスカ。」
アスカ 「え?」
シンジ 「もういいよ。アスカの気持ちは分かったから。」
アスカ 「え、どうして?」
シンジ 「ほら。」
僕は握られたままの左手を見せた。
そして僕の右手をその上に重ねた。
シンジ 「僕の方こそ、とんでもない勘違いをしてアスカに
ひどいことを言っちゃった。ごめん。」
アスカ 「そんな・・・。」
シンジ 「そしてわかったんだ。僕の気持ちも。」
アスカ 「え?」
シンジ 「ちょっと待ってね。」
僕は手を離してベッドから降り、自分の荷物の所まで行った。
そしてラッピングした細長い箱を持ってベッドに戻った。
アスカ 「これは?」
シンジ 「1日遅くなったけど、誕生日おめでとう。」
アスカ 「シンジ・・・。」
シンジ 「さ、開けてみて。」
アスカ 「うん。・・・わあ、きれいなネックレスね。」
シンジ 「気に入ってもらえたかな・・・。」
アスカ 「もちろんよ。ね、つけてくれない?」
シンジ 「ぼ、僕が?」
アスカ 「ね。お願い。」
シンジ 「うん。」
僕はアスカにネックレスをつけてあげることにした。
ちょうどアスカの首を抱いているような感じになるからドキドキ
してしまう。少しいい香りがしてきた。
シンジ 「よし、できた・・・。」
ネックレスを付け終えた瞬間、アスカの顔がすぐ近くに見え、
唇に優しく触れるものがあった。
僕はアスカの首に手を回したままだったのでまるで2人で
抱き合っているようにも見えただろう。
アスカ・・・大好きだよ・・・。
アスカ 「ねえ・・・。」
シンジ 「なに、アスカ?」
アスカ 「クリスマスにまたここに来ない?」
シンジ 「どうして?」
アスカ 「だって・・・今回はシンジと一緒にスキー
できなかったもの。」
シンジ 「そうだね・・・。」
アスカ 「それに・・・。」
シンジ 「それに?」
アスカ 「今度こそ本当に『エンジェルプラン』使えるでしょ。」
シンジ 「フフフ、そうだね。」
アスカ 「だから、ね?」
シンジ 「うん。」
アスカ 「ありがと、シンジ。」
シンジ 「アスカ。」
アスカ 「なに?」
シンジ 「ずっと・・・一緒にいようね。」
・・・
ミサト 「くう〜、朝っぱらから・・・。」
加持 「おい葛城、のぞきとは趣味が悪いぞ。」
ミサト 「うるさいわね、どうせ私は売れ残りよ。」
加持 「やれやれ、そんなんじゃ本当に売れ残るぞ・・・。
(コンコン)おーい、2人とも、朝御飯だぞ〜。」
アスカ&シンジ 「「はーい。」」
ミサト 「さっきの台詞、どういうことよ?」
加持 「ま、物好きもいるってことさ。」
ミサト 「な〜んですって〜。」
加持 「さ、メシだ。」
ミサト 「ちょっと、待ちなさい!」
新雪が朝日をきらきらと反射していました。
今日は暖かくなりそうです。
おしまい
(筆者より)
ま〜くさん、100000HITおめでとうございます!
ということで、この小説は「第1弾」の後編でした。
いかがでしたか?
余談ですが、もうすぐスキーシーズン、健康には気をつけて
ください。(私は過去2回、スキー場で40度の熱を出しました。)
訳のわからんことを書いてしまいましたね。
それでは、第2弾、お楽しみに。
「ま〜くの落書き部屋」のますますのご発展をお祈り申し上げます。
LynXでした。
感想お待ちしています。
LynXさん、本当にありがとうございました!!
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