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say good−bye
written by GIDA
少女は一人。
どこまで行っても一人であった。
孤独。
そんな言葉が常に、少女の頭の中に浮かぶ。
でも・・・
少女は電車の車窓から外の景色を眺めていた。
飛ぶように過ぎていく、緑、青、白。
清々しいほどの景色。
ふと、思い出す。
一番最初の別れ。
お父さん・・・
お母さん・・・
「マナ・・・」
「頑張っておいで。」
うん・・・
これが、両親と交わした最後の言葉。
あれから両親とは会っていない。
そして、これからも会うことはないだろう。
少女の視界に澄んだ蒼が入った。
飛んでいく木々の向こう側に海が姿を現した。
悠々と海原に浮かぶ船がとても小さく見えた。
少女はその蒼を背景に、また思いを巡らせる。
出会い・・・
「僕、浅利ケイタ。よろしくね。霧島さん」
「・・・ムサシ・リー・ストストラスバーグ・・・」
よろしくね。あ。あと、マナって呼んでいいからね。
「う、うん」
「・・・」
ほら!今日からわたしたち、チームでしょ?ケイタ君、ムサシ君。はい。
「あ・・・」
「・・・なんだよ」
握手だよ。これからもよろしくって言う儀式!
「ムサシ・・・ケイタ・・・」
少女は、自分でも気づかないうちに、その名前を呟いていた。
車窓の外は、海で一色になろうとしていた。
海岸線がはっきり見える。
砂浜が、やけに白く見える。
白い色が、少女の心を白くしていく。
そして、もう一つの出会い・・・
いかりくん・・・・ね?
「え?」
クスッ。かわいい!
「・・・・・」
よろしくね。碇くん。
砂浜の白は、どんどん近づいてきた。
どうやら、海岸線を走っているようだ。
雲が遠くの空に広がっている。
その白は、砂浜よりも白。
それと同時に思い出される、別れ。
ケイタ・・・
なんで、ケイタが・・・
白いシーツでくるまれて身体にたくさんのチューブを張り付けられている少年。
それを、ガラス越しの眺めることしかできない少女。
わたしたち、何か悪いことしたの・・・?
なんで、ケイタがこんな事に・・・
それきり、少女とその少年が会うことはなかった。
瞬間、少女の視界が全て、黒に染まった。
トンネル。
全ての色が、黒に塗りつぶされてしまった。
少女は、窓の外をそのまま眺めていた。
その瞳には、悲しみの色が残っていた。
その黒に同調するように思い出される、別れ。
ムサシ・・・
「俺はいいんだ。ただ、マナは生きてくれ」
でも!
「いいんだ・・・」
ムサシ・・・
「初めて会った時のこと、覚えているか?」
え・・・??
「あの時、握手したよな。俺達、チームだからって」
・・・うん。
「俺、ずっと忘れない。マナの優しさを」
・・・ムサシ・・・・・・
「じゃあな。マナ」
ムサシっ!!!
窓の外は、まだ黒で埋め尽くされている。
長いトンネル。
少女は自嘲気味な笑みを浮かべた。
「私の今までと同じ・・・か」
自分の運命と、この、いつまで経っても抜け出せない黒を重ねる。
誰が悪い。
そんな自問自答は、何度も繰り返してきた。
ただ一人だけ残っている自分が悪い、と言う答えも、何度も出してきた。
でも・・・それを認めるわけには行かないことも知っていた。
認めてしまえば、彼等の存在は無駄になる。
少女は泣くことが許されない。
そう思い続けてきた。
黒。黒。黒。
窓の外の黒は、まだ明けようとはしない。
そして・・・最後の別れを思い出す。
シンジ・・・
「本当に逢えなくなるんだね。」
・・・・いつか、逢いに来るよ。
「待ってる・・・・」
その約束を果たす日は、本当に訪れるのだろうか。
少女は思う。
全てが終わったら・・・
それが、いつになるかわからない。
でも、もう一度逢いたい・・・
刹那。
黒が解き放たれた。
そこに待っていたのは、まぶしいばかりの白。蒼。青。緑。
ようやく長いトンネルを出たのだ。
それは、トンネルにはいる前と、すっかり違った景色。
でも、色は変わっていない。
(明けない夜はない。明けない闇はない)
どこかで聞いたような、そんな言葉が少女の脳裏に浮かぶ。
そして、頬を伝わる、一筋の光。
「そうだよね。大丈夫だよね」
出会いがあれば、別れがある。
別れがあれば、出会いがある。
泣くこともあれば、笑うこともある。
十四歳の少女は、これから生きていく。
強い約束と、今までの出会い、別れと共に。
End
後書き
どうでしたでしょうか?自分では、暗くなるのを押さえられたように感じていますけど。
彼女をこの先、何が待っているのか。
それは、誰にもわかりませんが、彼女には、前向きに生きてもらいたいです。
このSSの他に、おそらくもう何作品か投稿されるでしょう。
比べないで下さい(^^;
それじゃ、マナちゃんのコーナーを作るべく結成された計画に幸あれ!!(謎)
GIDAさん、本当にありがとうございました!!
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