1998年☆西オーストラリア星見ツアー

  期 間:1月24日(土)〜31日(土)
  場 所:西オーストラリア州バッジンガラ、ワディファーム
  参加者:7人
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  今回が個人的には11回目の豪州星見ツアーになります。使ったお金も 200万くら
  いになりました。
  西オーストラリアの州都パースへの直行便は成田から週3便しかありません。関
  西方面の人間としてはシンガポール航空(SQ)などのアジア路線を使い、乗り
  換えでパースに入る方法が便利です。
  SQのサービスは世界でも屈指で、エコノミー全席にスーパーファミコンが付き
  ます。シンガポールでのトランジットに多少時間がかかるのと、パース到着が深
  夜になるといったデメリットがありますが、帰りはトランジットの時間にゆっく
  り免税店を覗く時間があり、出発間際まで職場への御土産買いに汗だくになるこ
  とはありません。
  今回もSQでチケットを手配していたのですが、最後までシンガポール〜パース
  間のチケットが揃わず、直前になって成田からのカンタス(QF)を使うことに
  なりました。
  JTBなどに問い合わせたところ、シンガポール〜パース間のチケットは日本へ
  の割り当てがあまり多くないということでした。小人数の場合は問題ないのです
  が、人数が多い場合は早めから旅行会社と交渉が必要なようです。
  ちなみにこの時期の往復料金はQFが12万前後、SQが10万前後です。

  予定では9人のメンバーでしたが、仕事の都合で2人がドタキャンをしてしまい
  ました。
  チケットと到着日のパース市内のホテルクーポンの手配は旅行社に任せましたが、
  ホテルはこちらから指定をしました。パースの中心部にある Ibis Perth(以前ま
  ではプリンセスホテルという名前でしたが、ことしからチェーン化され名前がか
  わりました)がとても便利です。こじんまりしたホテルですが、チェックアウト
  後も無料で荷物を預かってくれます(いつも昼過ぎまで預けています)。
  クーポンなら5000円程で泊まることができますが、予約がないと1万円以上はと
  られます。
  レンタカーはエイビスやハーツの営業所が空港内にあり、日本営業所で予約がで
  きます。国際免許とクレジットカードがあればOKです。すべての保険は掛ける
  ことにしています。エスティマを6日借りて 800ドル程です(1ドル85円位)。
  撮影の常宿にしているワディファームにはFAXで予約を入れておきますが、こ
  の時期なら予約なしでもOKです。西オーストラリアにはかなり小さな村にまで
  モーテルクラスの宿がありとてもリーズナブルです。西オーストラリアにおける
  詳しい宿の場所や連絡先を把握していますので連絡を下さればお知らせします。
  連絡先は最後に書いておきます。

  すべての予約をすませ、荷物とともに成田に着きました。フライトは11時なので
  関西からは前日に東京入りするか深夜バスを使うしかありません。
  8時に成田に集合しました。QFは預ける荷物の重量にとても厳しい会社です。
  とくに帰りにはどこの路線を使うにせよ、チェックインの時に厳しい検査を受け
  ます。手荷物の大きさや重量にも厳しく、我々はいつも追加料金を覚悟していま
  す。しかし厳しいときばかりではなく、時としてフリーパスのときもあります。
  まさにオーストラリア的なところです。
  成田でのチェックはそれほどではありませんが、過去においてかなり文句を言わ
  れたことがあります。規則では預ける荷物は20キロまで、25キロなら絶対大丈夫
  ですが、30キロだとわかりません。

  カメラレンズやカメラなどはエアーキャップに包みスーツケースに入れますが、
  赤導儀は手持ちにしています。重量のあるほうがショックも大きいと思うからで
  す。
  スーツケースの中は、お歳暮にいただくコーヒーの箱などを利用して細かく区切
  って使います。これなら荷物が偏ることもなくレンズや壊れやすい小物もOKで
  す。
  中身は徹底的に軽量化して今回も24キロ(スーツケース共)に収まりました。以
  下は中身のリストです。
  ビクセン製改造6センチガイド鏡
  ミードガイドマウント
  木製自作4×5カメラ
  金属性69アストロカメラおよびホルダー
  ペンタ67用35ミリと90ミリレンズ
  トキナー広角ズームレンズ
  スリック大型自由雲台
  EM10三脚ベース
  ハイコン2
  ウエイト兼用バッテリーボックス
  アリカリ単1/8本、単3/12本
  ミニステレオラジカセ
   125SDHF用レデューサー&リアコン
  自作木製プレート
  GA-4などの小物をいろいろ
  下着1枚、Tシャツ1枚、ジャージ下1枚、靴下1足
  工具

  オーストラリアは食品の持ち込みが禁止されています。キャンディーやガム程度
  ならOKですが、税関で見つかると面倒なことになるのでラーメンや漬物は持っ
  ていかないほうがベターです。
  入国審査で質問されるようなことはほとんどありません。QFはリコンファーム
  も不要です。SQは出発前に日本でリコンファームが出来ます。
  税関を通過してロビーに出て正面の銀行で両替をして(深夜に到着しても問題は
  ありません)、レンタカーカウンターで予約カードと国際免許書、クレジットカ
  ードを提出しました。言葉に不自由でもほとんど問題ありません。
  市内地図は貸してくれます。ホテルまでの道順も教えてくれますが、7年連続で
  同じホテルなのでまったく心配はいりません。迷わず半時間弱でホテルに到着で
  す。
  ダウンタウンは一歩通行が多いので最初の頃は見えているホテルになかなか辿り
  着かず困ったことがありました。最初は地図としっかりしたナビゲーターが必要
  です。

  パースには日本食品を扱っている店があります。日曜日も午後から店を開けるの
  で大助かりです。翌日少しばかりの観光を済ませてから、バラック通りのロイの
  店で味噌や米を仕入れワディに向かいました。
  30分も走るともう郊外です。どこへいくにも地図をしっかりと見て、進行方向の
  町を把握しておけば迷うことはありません。交通量の少ない道なのでついついス
  ピード出してしまうのですが、飛行機で監視しているので油断は禁物!制限速度
  は 110キロです。
  日本のように自動販売機がありませんから、ドライブインやガソリンスタンドで
  水分だけは十分に補給しておきます。酒屋でビールも2ケース程買い込みます。
  途中のジンジンという村のスーパーに寄り食料を買い込みます。ワディにはキッ
  チンが付いているので6日間は自炊です。
  キッテンがないモーテルにも冷蔵庫はありますから、ビールやスイカなどは買っ
  ておくべきです。1本2ドル半でモーテルから買うビールが、酒屋でケースで買
  うと1ドルちょっとですみます。

  ワディファームから見えるところに家はありません。丘の向こう側にパラパラっ
  と数軒の農家があるだけです。
  1年ぶりに会うオーナーと握手を交わし預けておいた機材を受け取りました。
  南端の9号室まで車を走らせ(9号室はレセプションから100mくらい離れていま
  す)いよいよワディでの生活が始まります。
  9号室は広いリビングと2ツのベッドルームがあります。ベッド数は5ツです。
  他の部屋はキッチン付きの2人部屋で、9号室に一番近い8号室まで30m以上離
  れています。
  部屋割りをして、食材とビールを冷蔵庫に入れ、各自機材の組み立てを行います。
  敷地はとても広いので好きなところに機材を置きます。最近は220Vから変圧器を
  使い12Vを得てST-4を使う人が増えました。
  昨年は停電が24時間以上も続いたのでいちおう乾電池は用意しています。乾電池
  はパース市内の免税店やカメラ屋で買うのですが、今年は日曜到着だったので日
  本から持っていきました(結局日曜でも店は開いていましたが)。

  初めて南半球を訪れる人は、天の南極近くにある八分儀座の台形を見つけること
  が難しいようです。事前にファインディングチャートを作っておくのですが、台
  形がどんな大きさに見えるのかもわからないので、たとえ極軸望遠鏡に台形が入
  ったとしても気づかない人が多いようです。
  薄明が終りすぐ撮影を始めたいのなら、1番星(シリウス)が見え始めたらまず
  ナイフエッジを切りピントを出します。少し暗くなって台形が見えたら極を出し
  薄明が終わるまでに構図を決めたりガイド星を入れたりします。
  1月末でも21時には撮影できるのですが、慌てず作業を進めるとどうしても撮影
  開始は21時半くらいになってしまいます。
  日中の気温は軒先の影の場所でも40度を越えます。日暮れと共に急激に気温は下
  がり撮影を開始するときには20度くらいになっていることもあります。そして深
  夜には15度くらいになることも珍しくありません。
  温度に敏感な光学系を使う場合は十分気温に機材を慣れさせることが必要です。
  ワディは風があることが多く(時に強く)夜露に悩まされることは日本ほど多く
  はありません。今回も5夜でカイロを必要としたのは1夜だけでした。
  西オーストラリアの1月2月は観光客も多くはありません。ワディにもあまり客
  はいません。機材は外に出したままでもいいのですが、日中の炎天下は60度を越
  えることがあるので、赤道儀は軒下に、カメラや望遠鏡は部屋にかたづけます。

  撮影は明け方まで続き、そのままベッドみ倒れ込みます。
  11時までは睡眠タイムに当て他の人を起こさないというルールを作っています。
  ここでの食事はすべて自炊です。米を炊き肉を焼き伊勢海老を茹でビールをあお
  ります。慢性の睡眠不足にもかかわらず、帰国後は必ず体重が増えています。
  昼食をはさんですぐ現像を行います。昨夜の結果を見て今夜の撮影計画を練るた
  めです。
  数本の現像を終り乾燥を待つ間に、洗濯をしたりシャワーを浴びたりプールに行
  ったり(ワディにはプールもあるのです)、近くの村まで(100キロくらいかな)
  買い出しに行ったりピナクルズなどの観光にも出かけます。
  どこに行くにも1時間半ほどかかるので不便と言えば不便ですが、買い出しがち
  ょっとしたオーストラリア探検になります。
  国道を離れ田舎道を走ると1時間も対向車に会わないことがあります。何十キロ
  も直線が続き、その先には地平線しか見えません。ワイルドフラワーが咲き乱れ
  るのは9月から11月なので、今は暑さに枯れた牧草しか見えません。湖もたいて
  いは干上がって塩湖となっています。

  夕方にワディに戻り夕食を済ませるとまた撮影です。撮影に余裕が出ると双眼鏡
  やドブソニアンが活躍します。ワディには25センチのドブソニアンが置いてあり
  ます。
  必ず1回はオーナー夫婦が顔を出し観望会が開かれます。英会話教室の雰囲気で
  す。ここのオーナーは話好きでよくお茶に誘われます。お茶がビールに変わった
  りしますが、いっさいはオーナーのおごりです。優しい英語で話してくださるの
  で英語が苦手な人にもおおよその内容は伝わります。今年はバーベキューにも招
  待してくださいました。

  天気が悪いときにはワインやビールを飲みながら星の話しや旅の話しなどを楽し
  むのですが、今回は5夜とも晴れてしまってのんびりする時間がありませんでし
  た。贅沢な話しです。
  そうやって毎日を繰り返します。撮影には失敗もつきものです。ミスもつきもの
  です。現像を終わったフィルムを全員で眺めミニ批評会をおこないます。
  機材の修理もおこないます。そうして帰国の朝を迎えます。

  チェックアウトは10時なのですが、オーナーの好意で『ゆっくりしてけ』と言わ
  れました。朝5時に撮影を終え、3、4時間寝てから荷造りや掃除を始めました。
  預ける機材のリストを作って、ゴミを出し、冷蔵庫を空っぽにして鍵を返します。
  機材を倉庫にしまってからオーナー家族と記念写真を撮りミネラルウォーターを
  買ってパースに向かいます。今年はオーナーに御土産までいただきました。
  このワディの料金は、8、9号室を7人で5泊して 850ドルでした。ひとり1泊
  2000円ちょっとの計算になります。

  例年なら一睡もせずパースに向かうのですが、今年は3時間程寝ているのでとて
  も体が楽です。
  SQならフライトが16時なので14時前には空港に着きたいのですが、QFに出発
  は22時なのでゆっくりできます。しかし今回はワディでゆっくりしたのでパース
  に戻ってから買い物タイムは2時間しかありませんでした。
  パースには大きな駐車場があるので助かります。急いで御土産を探したり、のん
  びりコーヒーを飲んだり各自自由行動です。
  18時に集合して空港に向かいます。シドニーと違ってまず道に迷う心配がないの
  で時間が計算できます。
  空港でレンタカーを返しチェックインをします。荷物の重さが心配です。赤道儀
  を3台も預けてきたのに来たときとあまり重量が変わっていません?
  恐る恐るチェックインをしましたが、今回は文句を言われることはありませんで
  した。職員の対応は毎回違うのでヒヤヒヤものですが、やはりひとり25キロがセ
  ーフティラインです。
  手荷物の大きさや重量にもシビアで昨年は手持ちの赤道儀を持っていかれました。
  しかし全員の手荷物をチェックすることはありませんから、できるだけコンパク
  トにできるだけ軽そうに持つのがコツのようです。昨年私の赤道儀は包みが小さ
  かったのでパスしました。
  しかし今年は出国前のチェックがなくフリーパスで出国できました。やはりアバ
  ウトな国です。出国前のチェックさえなかったら、セキュリティーの手荷物検査
  では荷物の大きさや重さを問われることはありません(少なくとも今まで一度も
  ありません)。
  高感度のフィルムは透明な袋に入れてハンドチェックを申し出ます。セイフティ
  袋に入れたほうが検査が厳しいようです。
  実際ISO800のフィルムにもX線の影響はありませんでしたが、気になる場合は袋
  の中にダミー用の3200のフィルムを入れておくと相手を納得させられます。

  QFの場合はこのまま搭乗して、ひと眠したら成田です。しかしSQの場合はシ
  ンガポールで下ろされます。前の晩に一睡もしていないときはこたえますが、シ
  ンガポール、チャンギ空港のトランジットは出発ロビーを自由に往来することが
  できるうえに、質量ともデパートなみの店が並びけっして飽きることはありませ
  ん。お酒や化粧品や煙草などの免税品はここで揃います。ただしおつりはシンガ
  ポールドルでしかくれないので注意。
  
  帰国後、フィルムをプリントに出していちおうのピリオドになります。

  ご質問は、ニフティ GHE00601 へメールを下さるか、
       〒515−0834 松阪市岡山町83−8 吉岡 一巳
       までお手紙をください。